クライアント様へのヒアリングでのポイント【妙高Web屋のホントは公表したくないホームページ制作】
公開:2017年10月25日 更新:2017年10月24日
ホームページ制作の始まりの段階で「ヒアリング」という工程を迎えることも多いかと思います。
仮に「ヒアリング」という名称を使わなくても、依頼者様のご希望を伺う時間は、少なからず設けられるはずです。
今回のテーマは、「依頼者様にヒアリングする場合のポイント」です!
この記事の目次
- ヒアリングで最低限、聞いておきたいポイント
- 希望のURL
- イメージカラー
- 参考サイト
- ヒアリング段階で妙高Web屋がオススメする2種類のポイント
- ポイント1:記録に残すための「メモ」を用意する
- ポイント2:企画・立案の工程への「つながり」を意識する
- ホームページ作成に必要な基礎データを作成するための6つのチェック項目
- チェック1:依頼者様の商品orサービスは[どこを地盤に][何を][どうする]ものか
- チェック2:依頼者様は[誰に][何を][どう]売りたいとお考えか
- チェック3:依頼者様の商品orサービスのご利用者様は[どのような方]が多いか
- チェック4:ご利用者様へリピート(再度の購入)のご案内をされていますか?
- チェック5:ご利用者様からの「感想」は、どんなものがあるか
- チェック6:ご利用者様からよくお受けする「疑問・質問」は、どんなものか
- 依頼者様とともにブレインストーミングをするための3つのステップ
- ステップ1:依頼者様が「できること」を挙げる
- ステップ2:依頼者様が「得意なこと」を挙げる
- ステップ3:依頼者様の「独自のもの」を挙げる
- 企画立案フレームワークを使ってつむぎ出す2つのポイント
- ご利用者様に提供する「利益」
- 依頼者様と同業他社様の「差別化ポイント」
- まとめ:妙高Web屋がオススメするヒアリングのポイント
ヒアリングで最低限、聞いておきたいポイント
まずは、ホームページ制作にあたって最低限、聞いておいた方が良いポイントを挙げていきます(^^)
これらは確認しておくことをオススメします。
希望のURL
いわゆる「ドメイン」と呼ばれる部分です。
「xxxx.com」とか。
「xxxx.co.jp」とか。
依頼者様にご希望を伺って「特に無い」「お任せします」とおっしゃる場合は、オススメの(覚えられやすい)ドメインをご提案するようにしましょう!
イメージカラー
ホームページで主に使用する色についても、依頼者様のご希望を伺いたいですね(^^)
お任せの場合は、依頼者様のロゴマークの色(デザインではありません)から1色選んで統一感を出すとか。
もしくは、依頼者様のお店や建物の色から1色を選ぶとか。
あるいは、依頼者様に合いそうな色をご提案するなども良いでしょう。
※他のデザイナーさんが制作したもののデザインを許可なく使用しないよう注意しましょう。
参考サイト
「このサイトみたいにしてほしい!」
依頼者様からご要望をいただいたら、その参考サイトのURLもチェックしておきましょう。
社名・サイト名がはっきりわかる場合は検索で表示されるかと思いますので、それでもOKです。
……(^^;)
これだけの情報があれば、ひとまず「ある程度」までは作業を進めることができそうです。
でも、完成に向けて、他にも企業情報を伺ったり、業務内容の細かいところを質問したりと、確認事項は多いようにも思えます。
実際のところ、
「ヒアリングで何を聞けばいいんだろう??」
と考えている制作者は、少なくありません。
ましてや、ホームページ制作を専門とされていない依頼者様なら、なおさらでしょう。
依頼者様の立場としては、どんなことを話せば良いか分からない、とお考えになっていても、不思議ではありません。
そこで、「妙高Web屋がオススメするヒアリングのポイント」についてご紹介していきます( ^∀^)
ヒアリング段階で妙高Web屋がオススメする2種類のポイント
ポイント1:記録に残すための「メモ」を用意する
ヒアリングにおいて、私がオススメしたいポイントは2つです(^^)v
1つ目が「メモ」を用意して記録に残すということです。
「Hearing」という言葉どおり、確かに依頼者様からのご要望を「聞く(おうかがいする)」のがメインであることは確かでしょう。
でも、だからこそ記録に残すことを第1のポイントに挙げたいと思います。
多くの場合、ホームページの詳細というものは、「ヒアリング」に該当する初回の打合せのみで完結することは無いでしょう。
デザインしながら、あるいはコーディングの途中で、制作者も「ここは、どうされるのだろうか?」と思うことがあるかもしれません。
あるいは依頼者様も「これが実現できるか確認したい」とお考えになることもあり得るでしょう。
そうした時にも、情報を記録に残しておけば、
「このようにおっしゃっていましたので、こうするのはいかがでしょうか?」
と提案することもできるでしょうし、依頼者様の側からも、
「前回の打合せではこれだけしか言わなかったけど、これも可能ですか?」
など確認を取りやすかったりもします。
何より「言った・言わない」を防げるのはメリットでしょう( ^∀^)
ポイント2:企画・立案の工程への「つながり」を意識する
2つ目のポイントが「企画・立案」の工程への「つながり」を意識するという点です。
私がホームページ制作において「ヒアリング」から「企画・立案」の工程に進んでいく上で、その「つながり」は重要だと考えています。
家を建てることに例えるなら、
「こんな家に住みたいなぁ〜」
と
「希望する家に、こういうモノが欲しいなぁ〜」
のつながりくらい、といえばよろしいでしょうか(^^)
私は、ホームページ制作の「ヒアリング」から「企画・立案」に関して、このような流れがあると良いと考えています。
【1】依頼者様に何ができるか・何が得意か・依頼者様が他社と比べて特に秀でている点は何か
【2】ご利用者様にとってどんなメリットになるか
【3】市場でどれだけのニーズがあるか
【4】ライバルがどれだけ少ないか
上記のうち、【1】【2】は「ヒアリング」の工程でのポイント。
【3】【4】は「企画・立案」の工程でのポイントだと思います。
前半の2項目で、依頼者様に寄り添いながら、依頼者様の得意分野や基礎データを伺いながら、依頼者様の「武器」をリストアップすることが大切だと思います。
しっかりと「武器」をリストアップして、後半の2項目で「武器の活かし方」をしっかり見つけられるように、2つの工程の「つながり」を意識することが重要だと思います( ^∀^)
ホームページ作成に必要な基礎データを作成するための6つのチェック項目
チェック1:依頼者様の商品orサービスは[どこを地盤に][何を][どうする]ものか
いやいやいやいや……(^^;)
「それくらい分かるでしょ!」
おっしゃるお気持ちも、重々承知しています。
ただ、実は、テレビに毎日出演しているタレントさんでも、全国的な知名度は100%に満たないと言われています。
あの大物芸人さんも「知名度が97%だった」とテレビでおっしゃるほど、知られていない方は意外といるのです。
そして、世の中の数あるホームページには「当社or当店は、@@市で@@を@@する会社です」としっかり伝えきれていないものも少なからず存在しているのです(^^;)
「せっかくホームページを作るなら、まず最初に[どこを地盤に][何を][どうする]ものかという部分をご利用者様にお伝えしたい。」
そう言った思いから、まずはこの項目を確認するようにしています。
チェック2:依頼者様は[誰に][何を][どう]売りたいとお考えか
チェック1の内容が「客観的な情報」だとするならば、チェック2の内容は「依頼者様の主観的な情報」といえます。
「何を」の部分は、すぐに出てくる場合が多いです。
一方で「誰に」「どう」の部分は、なかなか出てこない場合もあります。
「誰に」の部分では「どんな年代・性別・生活スタイルの方に商品・サービスを提供するか」を考えましょう。
「どう」の部分では「どんな方法でご利用者様に商品・サービスを提供するか」を考えましょう。
ポイントは、制作者もなるべく依頼者様のアイデア出しにご協力することです。
依頼者様に考えていただく部分も必要ですが、制作者も「商品・サービスを利用するかもしれない存在」として、客観的な意見を提供できるのがベストでしょう。
例えば、本や雑誌を扱うホームページで、
「30代を中心とする女性に、グルメ雑誌を、掲載店のクーポン付きでご紹介したい」
のように、文の形式で組み立てられるようにしましょう。
チェック3:依頼者様の商品orサービスのご利用者様は[どのような方]が多いか
過去に依頼者様の商品・サービスをご利用になった方々がいらっしゃるなら、
「ご利用者様の中で、どんな年齢・性別・生活スタイルの方々が多かったか」
を調べることにも意義があります。
過去のデータが存在しない場合は、残っている記憶や記録を頼りに「多かったと思うか」と置き換えて考えてみるのも良いでしょう。
そしてそれが、多く売れるかもしれない「ご利用者様」の層に成り得ると考えます。
チェック4:ご利用者様へリピート(再度の購入)のご案内をされていますか?
こちらは「案内をしている」か「案内していないか」の2択です。
すでに案内されている場合は、その方法も確認しましょう。
ホームページを作ると言っても、単にページを公開して待っているだけではありません。
あくまで「最新情報を送っても良い」と同意をいただいたご利用者様に限りますが、
「今年も新作が発売されます!」
「もうすぐ冬ですが、@@はいかがですか?」
のように案内することで、一度ご購入いただいたご利用者様から、再び購入していただける可能性もあると思います。
チェック5:ご利用者様からの「感想」は、どんなものがあるか
皆さんは、例えばお店のダイレクトメールや新聞の折り込みチラシなどで、
「当店の人気商品です、オススメですよ〜!」
と勧められてもあまり心が動かなかったのに、友人の方が、
「コレいいよ!」
と勧めてこられたことで、
「買ってみようかな…」
となった経験はありますか?
すでに依頼者様の商品・サービスを購入された方の声は購入まで心が動かない方へ「すでに購入したお客様」の側から背中を押すメッセージにもなり得ます。
「購入して良かったです」
というポジティブな意見はもちろんのこと、
「正直、ここは良くないと思ったけれど、この部分は良かった」
のように、ネガティブな意見を含んでいるものも、時として説得力のあるメッセージになることもあると思います。
チェック6:ご利用者様からよくお受けする「疑問・質問」は、どんなものか
皆さんは、世の中に数あるホームページで「よくあるご質問」や「FAQ」のように名付けられたページを見たことがありますか?
ここでの内容は、その「よくあるご質問」の素材を集めます。
頻繁に寄せられる質問をまとめて、それをページとして公開しておくことで、
「あ、購入検討の他のお客さんも、同じような疑問を持っているんだな」
と購入をご検討の方に安心していただくことにもつながりますし、依頼者様にとっても多く寄せられる質問をあらかじめ公開しておくことで、質問対応の時間を軽減できるというメリットにもつながります。
依頼者様とともにブレインストーミングをするための3つのステップ
ステップ1:依頼者様が「できること」を挙げる
続いては「ブレインストーミング」におけるステップです。
ブレインストーミングは、アイディアをまとめる前段階で「思いつくままに挙げていくこと」を指します。
上記のチェックポイントで作成した基礎データを踏まえつつ、依頼者様の商品・サービスに関してどんどんアイディアを出していきましょう。
依頼者様にどれだけアイディアを出していただけるか、制作者もサポートしながら、どんどん挙げていきましょう!
ステップ2:依頼者様が「得意なこと」を挙げる
2つ目のステップでは、上記で挙げた「できること」をまとめながら、依頼者様の「得意なこと」を挙げる作業です。
「できること」を、その内容を基準に何個かのグループに分けます。
それらのうち、依頼者様の得意分野(売れ筋商品・利益率の高い分野)には赤いアンダーラインを引いたり、ポストイット(ふせん)に書いているなら近くにまとめて赤ペンで枠を囲うなどしましょう。
ステップ3:依頼者様の「独自のもの」を挙げる
3つ目のステップは同業他社と比較して「ウチだけ」という独自のものを挙げる作業です。
それは、ステップ2の「得意なこと」の中からさらに選び抜く形かもしれませんし、それ以外のものの中から発見するものかも知れません。
それらの「独自のもの」には、また特別な印をつけておきましょう。
あるいは、独自のものが見つからないという場合には、
「どんな要素を加えたら、独自のものになるか」
というものを、赤ペンなどで書き加えていきましょう。
ここまでの3つのステップで、ブレインストーミングによって情報がある程度、集約されたかと思います。
これらの情報は、次のステップで「企画立案フレームワーク」を活用する材料になります( ^∀^)
企画立案フレームワークを使ってつむぎ出す2つのポイント
ご利用者様に提供する「利益」
「企画立案フレームワーク」などという難しい言い方をしていますが、ブレインストーミングでまとめた情報から導き出すポイントは2つです(^^)v
1つ目は、ご利用者様にどんな「利益」を提供できるかです。
「豪華な商品を与えられる」
は、この場合の「利益」ではありません。
「作業時間を短縮して、余った時間をゆったり過ごせる」
など、商品やサービスを購入して、結果的にどのような「得」が、ご利用者様にもたらされるのかです(^^)
この「利益」をつむぎ出すためのベースとなるのが、上記のブレインストーミングのステップ2でまとめた「得意なこと」です。
ただ、「得意なこと」をそのまま扱ってしまうと、ご利用者様のことを意識しない「自分本位」なサービスになってしまいがちです(^^;)
「得意なことを活かして、ご利用者様にどんなメリットを提供できるだろうか??」
という視点で考えながら、リストアップしてみてください。
依頼者様と同業他社様の「差別化ポイント」
2つ目のポイントは制作者を同業他社と比較したときの「差別化ポイント」です。
ちなみに、ここでいう差別化ポイントは「ご利用者様にメリットとなる違い」のことを言います。
「うちのレストランのデザートには、デラックススーパーなんとかなんとかの装飾を施しています!!」
……確かに「差別化」は十分できていますが、ご利用者様にとってのメリットになっていることが最低条件です(^^;)
「初回ご相談は無料!これは@@市で当店のみです」
「当社は@@地域で唯一、@@製品に@@を使用して、品質を確保しています」
そのような「勝負できるポイント」を探してみてください。
ここで「差別化ポイント」を探すベースとなるのが、上記のブレインストーミングのステップ3の「独自のもの」です。
ブレインストーミングの手順を踏まれたなら、おそらく「独自のもの」が、赤ペンの印や「こうすれば独自」のような表記のもとで、まとめられているハズです。
「この差別化ポイントを、こんな風に活かすことで、ご利用者様にこういうメリットを提供できる」
という差別化ポイントを、しっかり組み立てていってください( ^∀^)
まとめ:妙高Web屋がオススメするヒアリングのポイント
ここまでの手順を順に踏んでいくことで、
【1】依頼者様に何ができるか・何が得意か・依頼者様が他社と比べて特に秀でている点は何か
【2】ご利用者様にとってどんなメリットになるか
といった情報が、だいぶ精錬されてきたと思います(⌒▽⌒)
それがいずれ、依頼者様のホームページにおける「武器」になってくれるかも知れません。
そして、それらの「武器」に関しては、
【3】市場でどれだけのニーズがあるか
【4】ライバルがどれだけ少ないか
といった観点のもとで、しっかりと「活かし方」を考えていきましょう。
「ヒアリング」や「企画・立案」をしっかり行いながら、少しでも多くの方に依頼者様の商品・サービスを知っていただき、利用していただけるためのコンテンツを作っていきましょう!
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